ショートボディライフのロングテールな瞬間(3)
グラン・ブルーが好きである。グレート・ブルーでもディープ・ブルーでも、ましてや吉原の花街なお店でもない(試しに中点を除いた「グランブルー」でGoogle検索すればわかる)。そう、Le Grand Bleuである。
グラン・ブルーはリュック・ベッソンが監督した全編フランス語の映画で、潜水コンテストに命を掛けるジャック・マイヨールと幼馴染みのエンツォの友情を描いたものである。エンツォ役のジャン・レノはとても良い味を出していて、この映画で彼のファンになったと言っても過言ではない。何しろ、久しぶりにこの映画の話題になったとき、「ええと、ほら潜水コンテストの映画で、ジャックだったか、ジョージ・マイ、マイケルじゃないな、何だっけな、そうそうジャン・レノがエンツォ役をしている映画」と、明らかに記憶の優先度を間違えるぐらい光っていたのである。潜水コスチュームに書いてあった”ENZO”が視覚的にどうしてもエンゾーとしか読めなくておかしかったこともあって、頭に残ったということもある。
グラン・ブルーはショートボディな作品なので説明はエンスーな方にお願いするとして、1ファンとして気づいたポイントを幾つか挙げておく。
- 海の青と建物の白のコントラストがすばらしい。
- 路地裏の雰囲気が、”RONIN”の次ぐらいにグッとくる。
- 南欧では何でもかんでもトマトソースをかけるのかと思っていたら、素パスタを食っているじゃないか。
- ヨーロッパ人から見たティピカルな日本人像に触れられる。
- 見た後にお風呂で潜水ごっこをしないこと。自分の身体能力の低さを思い知らされる。
そうしたらもはや青ジャケット版は販売されていなかったのである。
2枚組の高価なアルティメット・エディションではなく、海とイルカの入った青ジャケット版の方が欲しかったことがロングテールな瞬間を招いた。Amazonのマーケットプレースから「ほぼ新品」表示の商品を選んで、あわてて購入したのである。Amazon以前であれば店に足を運んで取り寄せを頼むしか手はなかっただろう。
これはAmazonのロングテール戦略の的確さを肌身に感じることができたケースの一つである。
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