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Google

Friday, June 30, 2006

Googleフリークへの道(7) 享楽期: Gmail Skins, Gmail Notifier

Gmailに関してはいろいろと面白いツールが提供されている。一つはGmailのユーザインターフェースをカスタマイズするGmail Skinsである。Skinとはいっても、単純な配色の変更や表示項目のOn/Off程度なのだが、カラフルな画面になると楽しいものだ。この遊び心に敬意を表して、見やすさやメールの読みやすさは問わないことにする。唯一操作性に影響するのが、スクロール時のサイドメニューロックである。どんなにスクロールしても、常にサイドメニューが定位置にあるので、長いメールを読んだ後などの操作がとても楽になる。この機能があるだけでGmail Skinをインストールする価値はあると思う。面白いのはFirefox Extensionとしてインストールしたにも関わらず、Gmailの「設定(Setting)」にSkinsの設定タブが追加表示されることだ。これで他のGmail設定と同様の操作でSkinを変えることができる。なかなか心憎い作りだが、残念ながらIEでは使えない。



もう一つ、使い勝手の良いFirefox ExtensionにGmail Notifierがある。インストールするとFirefoxのステータスバーに「M」の文字と数値が表示されるようになる。Mは最初灰色だが、左クリックするとログイン画面が表示される。ここでGoogleアカウントのIDとパスワード、ログイン状態を維持するように設定しておくと、Firefoxを再起動したときに自動的にログインし、Mが赤色になる。もし新しいメールが届いていればMが青色になり、新着メール数が右側に表示される。そしてこのMをクリックすると、新しいタブかウィンドウにGmail画面が表示されるので、すぐに新着メールを読むことができる。Gmailの新着メールお知らせツールについては、Personalized HomepageのWidgetやGoogleが提供するGmail Notifier無料のWindowsアプリ等があるが、このFirefox Extensionが一番使いやすいと思う。

Saturday, June 24, 2006

フロリダ・シューティングレンジ(2)

ダイハードトリロジー」というDVD Boxを購入した。このところスキンヘッドのブルースウィリスばかり目にしていたせいか、髪の毛が残っている姿には妙に違和感がある。ダイハードシリーズの1は高層ビル、2は空港、3はニューヨークの街そのものを舞台にしているが、シリーズものの宿命なのか、舞台が大きくなって扱いきれなくなったのか、1が一番面白かった。

さて拳銃のつづきである。ダイハード2の冒頭で、ジョン(ブルースウィリス)がテロリストの持っていた拳銃について空港警察署長に説明するシーンがある。その中で「グロック7はプラスティック製だから金属探知器にかからない」というセリフがあった。

プラスティック

プラスティックで十分な強度と耐久性を得られるのだろうか。ベレッタの造形に対するのとは違う、工学的な好奇心がむくむくと湧いてきた。そこでフロリダのシューティングレンジでは、タウラスPT100の次にグロック26も撃たせてもらった。グロック26はダイハード2に出てきたグロック7よりかなり小型で、手のひらにすっぽり収まるぐらいの大きさである。グロックは「24」のジャック・バウアーも持っていたから、最近は映画やドラマではベレッタよりグロックの方が流行っているのだろう。



見てわかるとおり、明らかにプラスチッキーな質感で、軽くて持ちやすく、一見するとモデルガンと変わらない。反動はかなりあるが、予想以上によく当たるので、精度は高いのだろう。形状で面白いのは撃鉄とセーフティスイッチがないことである。セーフティはどこにあるのかと思ったら、引き金が2重になっていて、ちゃんとグリップして下側のロックを引かない限り、引き金が動かない仕組みになっていた。危ないのか、危なくないのかはよくわからない。タウラスPT100と同様に9mm弾1ケースを撃ちきった。

フロリダのシューティングレンジではいい経験をした。拳銃が殺傷目的の武器であることは変わらないが、一度撃ってみて怖さを知っておくのは大事だと思う。そこが麻薬とは違うところだろう。

フロリダ・シューティングレンジ(1)

ダイハード」というブルースウィリス主演で大ヒットした映画がある。高層ビルの中を走り回りながら、たった一人でテロリスト(実はただの泥棒)に立ち向かうという斬新な設定の、良くできたエンターテイメント映画だった。絶体絶命の状況をジョークで軽く受け流すブルースウィリスのおとぼけキャラにも惹かれるものがあった。反戦的で人道的な正論が必ずセリフに組み込まれている社会派か、逆にあまりにもおバカで笑えないコメディしかなかった当時の日本映画やドラマに、少々辟易していたということがかなり影響していると思う。

さて、「ダイハード」の場合は、ストーリーの他に気になるものがあった。拳銃である。ブルースウィリスの持っていたベレッタ92Fは、銃身の上に特徴的な切り欠きが入っていて、とても写り映えのする造形である。思わずモデルガンを買ってしまったほど気に入ったのだが、好奇心とは恐ろしいもので、結局はホンモノを撃ってみたくなったのである。もちろん日本では違法なので外国に行くしかない。

最初にホンモノを撃ったのは、10年ほど前にアメリカのL.A.に行った時である。ユニバーサルスタジオが閉まっていてがっくりしていたところ、語学留学生くずれのようなお兄さんがダウンタウンのはずれのシューティングレンジに連れて行ってくれた。店の名前は覚えていない。撃ったのは、38口径のS&W、45口径のコルトガバメント、そして9mm口径のベレッタ92FSだった。どれもモデルガン並みの反動しかなく、よく当たったことを覚えている。後で聞いたら観光客向けに火薬の量を減らしていたらしい。

2回目にホンモノを撃ったのは、2年ほど前にフロリダ州オーランドに行った時である。インターネット検索で引っかかったRieg's Guns and Shooting Rangeに行ってみた。この店は街を南北に貫くOrange Blossom Trail、通称OBT沿いにある。


何がいいか聞かれたので、ベレッタを選んだところ、それならこちらの方が撃ちやすいということでブラジル製のタウラスPT100を勧められた。銃身下側の作りがオリジナルと違う程度で、見た目はまるっきりベレッタのコピーである。撃ってみると、10年前とは全く違う強い反動を感じ、弾止めから上がる土煙が見えるぐらいの威力があった。地元住民向けの練習場だから、火薬はフル充填されているのだろう。結局1ケース50発(US$35ぐらい)を撃ちきった。


矛盾しているようだが、これだけの威力を目にすると、とても人に向けて撃つ気にはならないものだ。日本のように、やたらと規制して妙な幻想を与えるよりも、実際に怖さを経験させた方が発砲事件は減るかもしれない。

Friday, June 23, 2006

プロスポーツの成熟度

日本がブラジルに負けた。ケンカならボコボコにされた感じである。川口はよく頑張ったし、玉田も巻も大体いいポジションにいたと思うが、技量のレベルが違いすぎた。こうなると悔やまれるのは、やはりクロアチア戦の柳沢のゴールミスだが、「たら、れば」は無意味なのでやめておく。

今回のW杯で気になったのはマスコミやサポーターの反応である。はっきり言って今回の試合内容は、南米かヨーロッパのチームなら、ブーイングの嵐になってもおかしくないのだが、ブラジル戦の前には「選手を信じよう」、試合の後では「感動をありがとう」、「よく頑張った」などという応援コメントだらけだったのには驚いた。こういう浪花節コメントは、オリンピックのアマチュア選手に対してならばわかるが、プロスポーツ選手に対しては失礼だし、甘すぎると思う。

サッカーのサポーターはプロ野球の阪神ファンに近いという話を聞いたことがある。その心は、勝敗に関係なく応援し続けるということにあるようだが、とんでもない勘違いだと思う。阪神ファンはチームを応援しているのであって、チームを勝たせる監督や選手は応援するが、チームの足を引っ張る監督や選手に対しては、驚くほど冷たい態度を示す。サッカーよりプロ野球の方が、プロスポーツとしての歴史が古いだけに、ファンの質もはるかに成熟しているのだろう。プロスポーツは宗教ではないのだ。

本当のサポーターなら、決勝トーナメントのハイレベルな「プロサッカー」から何かを学びとり、Jリーグを厳しく鍛えていくぐらいの気持ちを持たなければ駄目だと思う。成績が悪ければ、ブーイングもよし、スタジアム観戦をやめるもよし、グッズの不買運動もよし。選手だって年俸が下がると思えば必死になるだろう。

ところで決勝トーナメントに進出したチームは、チームワークより個人の技量が際立っている感じがする。まだまだきれいなミドルシュートを楽しめそうだ。

Thursday, June 22, 2006

Googleフリークへの道(6) 中毒期: Personalized Homepage

Gmail、Gcalendarの次に試したのが、Google Personalized Homepageである。Personalized HomepageはGmailアカウントでログインすればすぐに使うことができる。使い始めた頃は、何をパーソナライズするのか、イメージが湧かなかった。確かに用意されたブックマークやニュースリーダもどきをマウスドラッグで自由に配置できるのだが、この頃にはAjaxの操作性にも慣れていたし、ブログのようにユーザがWebページを書き換えることも当たり前になってしまっていたので、「これは使える!」という感じはしなかったのである。

しかし、さすがGoogleである。ホームページに追加できるModuleがあっという間に開発され、しかも日々増え続けている。その中にはグラフィカルな時計、Flickr等の写真、電卓、ポストイット、ToDoList、ゲーム、ワールドカップ速報など実用的で楽しいコンテンツがたくさんある。最近では、Google ReaderやGcalendar向けのModuleも提供されている。また1画面でModuleが収まりきらない場合のためにタブ切替で複数画面を使えるようにするModuleもある。予想以上に奥が深かったのである。

Personalized Homepageは、インターネット上に存在しながら自分以外は使えない。ということは、自分だけが、地球上のどこからでもアクセス可能な専用サーバを持ったということを意味する。ブックマークやRSSリーダ等の設定をPCからPCに移動しなくてもよいというのは実に使い勝手がいい。これに本格的なストレージサービスが加われば、仕事にも十分に使えるし、生産性も飛躍的に向上するだろう。

Personalized Homepageに追加できるModuleは、Googleのコンテンツサイトが提供している。この他にも、例えばタブ切替モジュールを提供するサイトや、Google Moduleを日々更新しているサイトがある。増え続けるModuleをRSSでチェックするのが日課になった。

Wednesday, June 14, 2006

Googleフリークへの道 番外: AjaxベースのYouOS

ブラウザ上で動作するAjaxベースのデスクトップエミュレータが続々と開発されている。米Startforce社が開発したStartforceの操作性に驚いたはつい先日のことなのだが、こんどは新たに4人のGeekが開発したというYouOS(α版)を試してみたら、その処理速度に驚くことになった。もはやブラウザ上で動作していることすら感じないほど軽快に動作するのである。アプリケーションとしては、リッチテキストエディタ付きのメール、日本語にも対応したブラウザ、チャットなどが動作する。またブラウザからGoogle Spreadsheetを動かすこともできる(残念ながらGmailは動作しない)。これにGoogleのワープロアプリが登場すれば、たいていのオフィス業務はこなせてしまうだろう。今後の機能アップに期待したいところである。


Tuesday, June 13, 2006

GoogleとMicrosoftを環境問題で比較するのは無理がある

CNETに「地球に優しいのはどっち?マイクロソフト対グーグル」 という記事が出た。タイトルを見る限り、MicrosoftとGoogleを比較しているように見えるが、内容的にはMicrosoftの環境保護施策のアピールに終始している印象である。社屋にソーラーパネルを張ったり、トヨタ・プリウスを社用で採用するのは、それはそれでまことに結構なことである。

しかし、何か勘違いしていないだろうか

そもそも「電力消費の大きい大量のサーバ群を運用する企業の環境保護努力を比較する」というテーマ設定がおかしい。Microsoftはクライアントインストール型のソフトウェアを提供しているために、パッケージ用の段ボール、取扱説明書用の紙、環境負荷の高いプラスティック(CD)を、目もくらむほど大量に消費しているのである。こんなことは秋葉原の量販店に行けば誰にでもわかることである。一方、Googleはほぼ全てオンラインでのサービス提供であり、環境に優しいという意味では圧勝である。

要点はMicrosoftの環境保護施策をアピールすることなのだから、わざわざGoogleと比較する必要はないだろう。Googleをやっつけたい思いはわかるが、さすがにこれだけ論点をはずしてしまってはMicrosoftの提灯記事にしか見えない。明らかに逆効果である。

きれいなミドルシュート

日本がオーストラリアに負けた。試合前はマスコミの影響もあって、楽観的な気分で見始めたが、試合の流れ自体に2002年の決勝と同じような勝てなさ感が滲み出てきて、だんだん勝てる気がしなくなり、結局予想外の負け込み方で終わってしまった。さらに日本のゴールはファウルを見逃した誤審のおかげという情けないオチまでついてしまった。

さすがのマスコミも「惜敗」とは書けなかったようだ。そもそも1点、2点で勝負が決まるサッカーで何が惜しくて何が惜しくないのかよくわからない。クールなワールドサッカーの世界で、よくパスを繋いだ、いいシュートを打ったという浪花節的コメントはあまり意味がない。そもそもプロのサッカー選手に対して失礼だと思う。日本のマスコミに期待することは、そろそろ「初戦が大事」「惜敗」「苦杯」のようなオリンピック向けの感情先行報道は卒業して、クールな分析報道に徹して欲しいということである。

日本が負けて少し楽しみが減ってしまったが、今回のワールドカップでは他に楽しめるポイントを見つけた。それは、ものすごくきれいなミドルシュートが多いことだ。予選リーグでも既にドイツ、メキシコ、イタリアが連発している。一瞬のタメがあったのち、スーッと流れるような軌道を描いてゴールに吸い込まれていく。ゴールに入ったときは、選手やチームに関係ない心地よさがある。

以前のボールは速度が上がると簡単にポップアップしてしまっていたが、今回のボールは野球のカーブのように落ちるので、どんなへなちょこシュートもゴールポストすれすれというケースが増えている気がする。ボールの模様が変わると、どれだけ違いが出るのか、最後まで見て確認しようと思っている。

Monday, June 12, 2006

Googleフリークへの道(5) 進行期: Firefox QuickAddエクステンション

GcalendarのQuickAdd機能は大変便利である。イベント入力フォームを使わなくても、文章でイベントが作成できるからである。例えば、メール送信文やワープロ文書を作っている途中でカレンダにイベントを追加しなければならないとき、今やっていることの続きで文章を打ち続けられるという印象があり、ストレスが少ない。こればかりは皮膚感覚の問題だから、面倒臭く感じる人も多いかもしれないが、新鮮なインターフェースであることは間違いないだろう。ヘルプを見ると未完成であることが強調されているのだが、特別なことをしない限り、今でも十分実用に耐える。例えば、「日曜日(7/8)午後3時に渋谷のCafeでA氏と待ち合わせ」をQuickAdd構文にすると次のようになる。場所のat、in、時間のtoを意識する程度で普通のイベントなら簡単に作成できる。toがなければデフォルトで1時間イベントが作成される。ただし、過去日付を入れるときは年まで指定しないと1年先にイベントが作成されてしまうので注意を要する(最初は入力に失敗したのか思った)。

  A氏と待ち合わせ at 渋谷のCafe Sunday 3pm

もう少し日本人の思考の流れに合わせた書き方でも通用する。例えば「7月8日の11:30から15:45まで量販店で買い物」の場合は、次のようになる。

  7/8 11:30 to 15:45 買い物 at 量販店

確かに便利なのだが、Google Calendar画面を表示している状態でこの入力方法を使うメリットはあまり感じられない。間違いがないかどうか構文を確認しているぐらいなら、横に出ているカレンダをつついてさっさとイベントを作成した方が早いからである。

しかし世の中には優秀な人がいるものである。ものぐさのニーズにもきっちり応えてくれるFirefox用のQuickAddエクステンションが既に開発されていた。これは日本語にも対応しており、インストールした瞬間から愛用のツールとなっている。Gcalendarを表示していない状態でも、Ctrl+:(ショートカットの表示はCtrl+;だが、日本語キーボードではコロンを使う)でテキスト入力フィールドが表示される。ここにQuickAddの構文と同じように入力すると、Gcalendarに自動的に登録してくれる。このエクステンションを使って、バタバタとイベントを作成した後、おもむろにGcalendarを開いて、ダブルブッキングなどの調整をすればよい。マウス操作が一切不要なので実に便利である。正直言ってこのエクステンションのおかげで、Firefoxから離れられなくなったのである。


Friday, June 09, 2006

Googleフリークへの道(4) 再興期: Gcalendar

読み飛ばして溜まってしまう定期配信メールのアドレスを少しずつGmailに移し替え、それぞれにラベル付けをして整理することにした。Gmailのメール検索機能を使えば立派なデータベースとして使えるからだ。しばらくは日本語版で十分楽しめたのだが、Gmailのもう一つの特徴であるGcalendar連携機能を使いたくて英語版に切り替えた。

GcalendarとはWebページで動作するスケジュール帳である。Microsoft OutlookのWeb版と思えばよく、実際操作感も似たようなものだ。Gcalendarは、Ajaxにできることなら何でもやってみようという、Google開発チームの意気込みを感じ取れるツールである。細かいことだが、こうだったらいいなと思う点は大抵作り込まれている。どれもマニアが飛びつくような目新しいものではないが、Cybozuのような他のWebスケジュール帳を使っていて日常的に気になる点を挙げてみよう。

  • スケジュール変更のときにいちいち日時を打ち直すのはいやだ。
    • Ajaxの本領発揮といったところだが、GcalendarはOutlookのようにイベントをマウスでドラッグして直感的に変更することができる。
  • 定期的ではないが、何回か発生するイベントはコピーして日付だけ変えたい。
    • これは他のスケジュール帳でもできるが、Gcalendarではコピーしたイベントの日付時刻フィールドにマウスをポイントするとフィールドのすぐ下(別画面ではない)にカレンダが表示され、日付や時刻を選択することができる。
  • 指定したイベントのみリマインダが出る方がよい。
    • Gcalendarはリマインダをイベント毎に指定することができる。
  • いつ何があったか、何があるかをさっと確認したい。
    • GcalendarのAgendaタグで素早く一覧表形式に変換できる。またGoogle検索エンジンを使って特定のキーワードを含むイベントのみ抽出することができる。これが便利である。
  • カレンダを仕事とプライベートなど、いくつか使い分けたい。
    • Gcalendarは複数のカレンダーを作ることができる。またカレンダを他のユーザに公開することもできる。
  • GUIだけでなく、キーボードから文字列を打ち込んでイベントを作成したい。
    • Gcalendarは、決められた構文で文字列を打ち込むと、スケジュール帳にイベントを作成できるQuickAddという機能を持っている。Gmailのメッセージにカレンダ形式ファイルを添付送付してイベントを作成することもできる。
Gcalendarは、PCスケジュール帳に匹敵するほどの操作感を提供し、Webスケジュール帳と同様に他ユーザと容易にカレンダを共有できる、とても良くできたWebスケジュール帳である。


Thursday, June 08, 2006

Googleフリークへの道 番外: Google Spreadsheet 初見

2006/6/6から、Google Spreadsheetのトライアウトが始まったので、早速応募してみた。おそらくかなりの応募があったのであろう、Googleから招待メールが来たのは6/7の朝になってからであった。招待メールにあったURLにアクセスすると、ごく普通の表計算ソフトの画面がWeb上に現れた。

他のGoogleツール同様にAjax満載で、Webアプリとしては驚異的な操作感である。しかもそこそこ速い。ただ現時点では最低限の機能しかなく、いくつかの点で「使えなさ感」を感じてしまう。
  • セルのハンドリング(ドラッグ&コピー等)が貧弱である。
  • 罫線が引けない。
  • グラフ表示機能がない。
  • 日本語入力がやや面倒である。
批判的な目で見ればMicrosoft Excelとはあれが違う、これが違うという感想がもっと出るだろう。予想通りMicrosoftは全く相手にしていない。現在の機能ではExcelのヘビーユーザには見向きもされないだろうし、Google Office構想はまだ絵に描いた餅に過ぎないと感じるのは確かだ。しかし、Microsoftが主張しているような、コラボレーションサポート、ビジネスインテリジェンス機能はExcelユーザの何%に使われているのか、そもそもExcel機能全体の何%がよく使われているかを分析しなければ、それほど現在のシェアが安泰とは言えないと思う。

Googleの強みはソフトウェアを配布しないことにあり、Microsoft Excelのようなバージョンアップ/パッチあて地獄を感じでない済むという点である。Google Spreadsheetは今後も機能拡張されていくそうなので、期待しながらトライアウトを楽しむつもりだ。

ところで最近Googleは、主義を曲げたとか出版業界と対立とか、ネガティブな記事が増えてきた。企業規模が大きくなってしまったことの宿命かもしれないが、フリークとしてはぜひ頑張って欲しいと思っている。


Saturday, June 03, 2006

Googleフリークへの道(3) 再興期の始まり: GMail

2006/6/1付けで@niftyがAjaxベースのWebメール2.0βを公開した。Webメール2.0βのユーザインターフェースは、メニュー、フォルダツリー、メール一覧・メール表示ウィンドウで構成されていて、普通のクライアントメーラとほとんど変わらない。全体として開発者の方々の気合いを感じる仕上がりとなっている。凝った作り込みをしているためか重い操作感だが、性能のいいPCとブロードバンド環境の組み合わせならWebブラウザで操作していることを忘れてしまうかもしれない。正式リリース版の出来映えに期待したい。














さてGoogleの話である。不運なノートPCは、年明けからいつブルースクリーンになってもおかしくない状態でがんばっていたものの、4月にはご臨終を迎えてしまったため、最新のデスクトップPCに交換した。今のデスクトップPCは、3年前のノートPCに比べれば笑ってしまうほど性能が高く、当たり前だが動作も安定している。そこでAjaxの勉強に役立つサンプルとして、Gmailを試してみようという気になったというわけである。正直なところ、クライアントメーラのような複雑な操作を表現するのはJavascriptには荷が重いだろうと思っていたから、「何だ、ただのWebメールじゃないか」と批判したい気持ちもあった。後にこの考えが甘かったことを思い知らされることになる。

まず、Gmailの使い方サイトで招待状を発行してもらいGmailアカウントを取った(GmailアカウントのID・パスワードは、他のGoogleツールを使うときのID・パスワードとしても使える)。その後すぐにGmailにアクセスし、他のメールアドレスからテストメールを送りながら操作感を試してみた。Javascriptコードが多いためか起動に少し時間がかかるし、見た目は@niftyのWebメール2.0βほど凝っていないが、シンプルなだけにサクサクした操作感が得られる。実に快適である。

Gmailの最大の特徴は、普通のクライアントメーラが当然のごとく提供しているフォルダツリーがないことだ。わざわざフォルダを作ってメール振り分けをしなくても、Googleエンジンで検索すれば事足りるという自信の現れだが、クライアントメーラで一番手間のかかる作業を省いているわけで、いい着眼点だと思う。確かにしばらく使っていてメールが増えてくると、その良さが伝わってくる。操作感はと言えば、これはもうAjaxの威力が炸裂している。何か操作した後に画面がちらつかないし(メール本文を読み込む時に再描画するのはご愛敬としよう)、写真や補足情報をポップアップで見せてくれたりもする。さらにWYSWYGエディタ付きでHTMLメールも簡単に作ることができる。一般のWebメールやヘタなクライアントメーラよりはるかに使い勝手がいいのである。こうして再びGoogleフリークへの道を怒濤のごとく突き進むことになった。まさに再興期の始まりである。

シンプルなユーザインターフェースは他にもメリットがある。@niftyほど凝ってしまうと他のツールで使うのが難しくなるが、Gmailのユーザインターフェースはどんなツールにも応用できる。Googleが、Google Web ToolKit、Google Ajax Search APIと、このところ立て続けにGUIツールを一般ユーザに開放していることを考えると、Googleユーザインターフェースの普及は最初から彼らの戦略に組み込まれているのだろう。

全てのWebページに広告を!」がホラに聞こえなくなってきた。Google恐るべし。

Thursday, June 01, 2006

Blog Petのユーウツ

Blog Petのうさぎが「むにゃむにゃ」としか言わないので、何となくおかしいなと感じていた。あらためてBlogpetサイトにログインしてみると「あなたのサイトのRSSが壊れています」というメッセージが出ている。どうやらこのサイトはAtom Feedに対応していないらしい。Bloggerヘルプには、ブログからRSSを発行するためにはFeedburnerを使えばよいと書いてあったが、面倒なので放置していた。

今日、ブログのテンプレートを再構築したあとに、ふと更新ファイルリストを見たら、atom.xmlと一緒にrss.xmlが生成されていることに気づいた。試しにBlogpetサイトでfeedの設定をatom.xmlからrss.xmlに変更してみたら、Blog Petのうさぎが「むにゃむにゃ」以外の言葉を話してくれるようになったのである。

Atom Feedの普及はまだまだこれからだということに気づかされたケースだった。

Googleフリークへの道(2) 揺籃期: Google Toolbar、Google Desktop

2006/6/1から、Google初のマッシュアップサイトが公開されるそうである。その名も"Summer of Green"。地球環境をテーマに、皆がGoogle Mapsを使って動き回ることを理想としているらしい。Googleフリークには大変喜ばしいニュースである。

さてGoogle Mapsの次に関心が移った時期を揺籃期としたのには理由がある。この時期にはGoogle Toolbarで楽しめた反面、Google Desktopで予想外に苦しんでしまい、Googleに対するアンビバレンツな感情が生まれてしまったのである。

Google Toolbarは、ブラウザのツールバー領域に追加されるエクステンション(プラグイン)で、ツールバーの入力フィールドにキーワードを打ち込むだけで、検索結果がブラウザ上に表示されるというものである。Google検索サイトのURL入力や、ブックマークを選択する手間が省けるというだけのことだが、これが思ったより使い勝手がいい。イメージ検索やローカル検索をするためには、Googleのメインページから別のページ移動しなければならないが、Toolbarにはこれらのアイコンが一列に並んでいる。とにかくキーワードを打ち込んだあと、調べたいカテゴリーのアイコンをクリックすればよいという便利なものである。この便利さから離れられなくなり、Googleメインページを開けることはほとんどなくなった。



Google Desktopは、Google検索エンジンでハードディスクの中身を検索できるツールである。一見便利そうだが、インデックスを作るために頻繁にハードディスクをアクセスするだけでなく、使っていたノートPCの環境と相性が悪かったのか、ブルースクリーンが頻発するようになってしまった。Desktopが原因とは限らないが、他に思い当たることもなかったので、すぐにアンインストールした。それにもかかわらず、3日に1回、1日に1回、1時間に1回とブルースクリーンの発生頻度はどんどん増え、ついにはまともに使えなくなった。PCの交換と被害復旧に疲れ切ってしまい、しばらくGoogleツールで遊ぶこともやめてしまった。

揺籃期はGoogleフリークとしては残念な時期だったのである。