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Wednesday, May 31, 2006

Googleフリークへの道 番外: Ajaxというフロンティア

Google Mapsで使っているAjaxについて少しずつ勉強を始めている。AjaxはAsynchronous Javascript and XMLの略で、JavascriptとXMLという枯れた技術を組み合わせて利用している。Googleがどんなに優れていても、そんなに古くさい技術を使っていては限界があるだろうと思っている方にはスタートフォースのサイトに行ってみることをお勧めする。

スタートフォースは米国Startforce社が開発したAjaxベースのシンクライアント型デスクトップである。ほとんどブラウザがOS代わりになっている。びっくりすること請け合いである。ユーザ登録無料なのでぜひ一度試してみて欲しい。Ajaxの行く先にはまだまだ広大なフロンティアが広がっている予感がする。


Googleフリークとしては、この環境の中にGoogle Mapsを利用したMashupsサイト、Gmail、GCalendar、Google Notebook、Google Reader、パーソナライズドホームページをマルチウィンドウで表示できるようにして欲しいと思っている。これに他社のオフィススイートを組み合わせれば、おそらく中小企業のコラボレーションMashupsスイートぐらい簡単に実現できるに違いない。

Googleフリークへの道(1) 黎明期: Google Maps

Google検索はサービスが始まった頃から愛用している。他の検索エンジンに比べて、欲しい情報が手に入りやすいという直感的な印象があったからである。確かにとても便利になったし、日常生活の中で調べることに掛ける時間がかなり減ったが、Google検索を使うこと自体が楽しいと思ったことはなかった。

「Googleが楽しい」と感じるきっかけとなったのはGoogle Mapsである。Web地図アプリは他にもあるが、その多くが地図を動かすとページ全体を描き直すタイプであった。「地図を見る」という行為は予想以上に視覚の連続性を求めるようで、描き直しで一度地図が消えてしまうと、道路のつながりや建物の並びを直感的につかむことが難しくなる。Google MapsはこれをAjaxというJavascriptベースの技術で見事に解決した。マウスドラッグで地図を滑らかに移動できるというのは、今までのWeb地図アプリでは得られなかった楽しい操作感だ。衛星写真と地図をWebアプリで組み合わせるという発想もすばらしい。自分の家や有名な場所を探して楽しめるし、あまりコンピュータに詳しくない人のPCで動かして見せてあげるととてもウケる。

Google Mapsがこれだけ注目されたのは、何といってもAPIの公開が衝撃的だったからだろう。Mashupsのランク付けをしているProgrammableweb.comでは常にトップを誇っており、最近はGoogle Mapsを利用したサイトも多く見かけるようになった。2006/5/30のCNET Japanの記事ではGoogleの利用者が前年同月比44%増になったそうだが、これはGoogle Mapsのような新サービスの利用者激増が主な理由らしい。大いに頷けるところである。

PCを使うことが日常になっている今は、使って楽しいと思えることは大切なことだと思う。

Saturday, May 27, 2006

iPod訴訟で考えさせられたRadical Trustのゆくえ

iPodに特許侵害があるとしてApple社が訴えられている。それも4月にはburst.com社から音楽ファイルのダウンロード技術、5月にはCreative Techonology社から楽曲の整理インターフェース(いわゆるZen特許)と立て続けである。しかもこれだけではない。iPodの著作権管理技術は俺が考案した、果てはipodで難聴になった、と骨の髄までしゃぶられている。ふと頭の中に、遺産相続の話し合いに一度も見たことのない親戚が乗り込んできた映像が浮かんだ。お約束といえばそれまでだが、儲かっているところに食らいつく連中は今も昔も変わらずにいるということだ。

O'Reilly社のTim O'Reilly氏は、Web2.0の一つの要素としてRadical Trustを挙げている。これは、参加者がお互いを徹底的に信頼すれば、みんなでアイディアを出し合いながら、もっといいものを作り上げることができるという考え方である。iPodで使われているアイディアを誰が考えたにせよ、少なくともiTunesの優れた選曲インターフェース、1曲単位のバラ売りビジネスモデル、iPod nanoの秀逸なデザイン、これらを組み合わせて商品化したのは間違いなくApple社である。Radical Trustな世界なら、アイディアを出したみんなが手を取り合って喜んでいてもおかしくないところだ。売れすぎたのが行けなかったのならば、Radical Trustな世界では「儲けすぎてはいけない」というルールを作るしかない。

Radical Trustな世界に共感する一方で、凡人はGreedyRadical Untrustな実社会に属するからこそメシが食えるという現実もある。実に悩ましいところである。残念ながら、Radical Trustな株式市場、Radical Trustな商取引は想像できないし、はっきりとWeb2.0では儲からないという人もいる。Radical Trustのゆくえが心配である。

ところで日本企業が中華系企業並みにしたたかなら、こんなことも起こったかもしれない。

Panasonic Let's Noteは、くるくるタッチパッドを何年も前から製品化しており、iPodは明らかにアイディアを盗用している。よってApple社に損害賠償とiPodの販売差し止めを要求する(以下省略)」......

Friday, May 26, 2006

Livedoor Weather Hacks~楽しいプラグイン

日常生活の中で頻繁に確認する情報の一つに天気予報がある。特に意識していなくても1日1回は確認するものだ。天気予報は、新聞の1面にも出ているし、地上デジタル放送のデータ放送で常時送られているので、別に困ることはない。ただ、何となくWebでも見たくなることがあるのである。

少し前まではYahooの天気情報のページをブックマークしてたまに見る程度で、これが面倒くさくなってからはFirefoxのWizz RSSプラグインLivedoor Weather Hacksのfeedを登録してウォッチしていた。さらに、たった1回のマウス操作さえも面倒くさくなり、Googleのパーソナライズドホームページにfeedを登録し直した。これでとりあえず何もしなくても天気情報を毎日目にすることができるようになったわけである。

例え文字情報であっても、要するに天気がわかればいいのだから、これで満足できる...はずであった。しかし何かが物足りない。

なんとなく楽しくないのである。

そこでWeather HacksのホームページからJavascriptのプラグインをダウンロードして、自分のブログに貼ってみた。今日の、しかも東京の天気だけしか表示できないが、お天気アイコンはかわいいし、見た目にも楽しい。もう一つ貼っているBlog Petプラグインも楽しい。今はうさぎがごろ寝しているか、飛び回っているはずである。

ブログが重くなって仕方がないとはいえ、楽しいプラグインは大歓迎である。

Sunday, May 21, 2006

高尾山で見た思わず納得する10の言葉

高尾山に薬王院というお寺(正式名称は「真言宗智山派 高尾山薬王院有喜寺」)がある。このお寺の境内に、思わず納得してしまう10の言葉が掲示されている。「~してはならない」と言われるより、よほど諫めの効果がありそうな気がする
  • 高いつもりで低いのは  教養
  • 低いつもりで高いのは  気位
  • 深いつもりで浅いのは  知識
  • 浅いつもりで深いのは  
  • 厚いつもりで薄いのは  人情
  • 薄いつもりで厚いのは  面の皮
  • 強いつもりで弱いのは  根性
  • 弱いつもりで強いのは  
  • 多いつもりで少ないのは 分別
  • 少ないつもりで多いのは 無駄

Friday, May 19, 2006

ショートボディライフのロングテールな瞬間(3)

グラン・ブルーが好きである。グレート・ブルーでもディープ・ブルーでも、ましてや吉原の花街なお店でもない(試しに中点を除いた「グランブルー」でGoogle検索すればわかる)。そう、Le Grand Bleuである。

グラン・ブルーはリュック・ベッソンが監督した全編フランス語の映画で、潜水コンテストに命を掛けるジャック・マイヨールと幼馴染みのエンツォの友情を描いたものである。エンツォ役のジャン・レノはとても良い味を出していて、この映画で彼のファンになったと言っても過言ではない。何しろ、久しぶりにこの映画の話題になったとき、「ええと、ほら潜水コンテストの映画で、ジャックだったか、ジョージ・マイ、マイケルじゃないな、何だっけな、そうそうジャン・レノがエンツォ役をしている映画」と、明らかに記憶の優先度を間違えるぐらい光っていたのである。潜水コスチュームに書いてあった”ENZO”が視覚的にどうしてもエンゾーとしか読めなくておかしかったこともあって、頭に残ったということもある。

グラン・ブルーはショートボディな作品なので説明はエンスーな方にお願いするとして、1ファンとして気づいたポイントを幾つか挙げておく。
  • 海の青と建物の白のコントラストがすばらしい。
  • 路地裏の雰囲気が、”RONIN”の次ぐらいにグッとくる。
  • 南欧では何でもかんでもトマトソースをかけるのかと思っていたら、素パスタを食っているじゃないか。
  • ヨーロッパ人から見たティピカルな日本人像に触れられる。
  • 見た後にお風呂で潜水ごっこをしないこと。自分の身体能力の低さを思い知らされる。
実はずいぶん前に1万数千円という大枚をはたいてVHSビデオ版を買って楽しんでいたのだが、2年くらい前にそろそろDVDに変えようと思ってAmzon.co.jpで調べてみた。

そうしたらもはや青ジャケット版は販売されていなかったのである。

2枚組の高価なアルティメット・エディションではなく、海とイルカの入った青ジャケット版の方が欲しかったことがロングテールな瞬間を招いた。Amazonのマーケットプレースから「ほぼ新品」表示の商品を選んで、あわてて購入したのである。Amazon以前であれば店に足を運んで取り寄せを頼むしか手はなかっただろう。

これはAmazonのロングテール戦略の的確さを肌身に感じることができたケースの一つである。

AdSenseとAmazonアソシエイト

せっかくBlogを始めたので、GoogleのAdSenseとAmazonアソシエイトに申し込んでみた。GoogleのBloggerでBlogを始めたり、Blog広告サービスとしてWeb 2.0の2大巨頭を迷わず選んでしまうところに、ショートボディな自分を感じる。

Bloggerを使わせて頂いている関係上、Google AdSenseは導入が簡単であった。アカウントの申し込みに税務情報が必要だったり、支払いが米国小切手だったりするところに、アメリカーンな雰囲気がある。

Amazonアソシエイトでは、生粋のショートボディライフを送るために必要な文庫・新書とDVDのベストセラーリンクをそれぞれ1つずつ置いた。また個人的なお勧めを紹介するために、ベストセラーリンクとは別に個別商品リンクを2つ置いてみた。もしかしたらロングテールなお勧めになっているかもしれないが気にしないことにする。

今のお勧めは何といっても「Web2.0 book」である。Webと2.0の間にスペースを入れる方が正しいのか、入れない方が正しいのか悩んでしまうのだが、Googleで検索するときには「Web」と「2.0」の間にスペースを入れない方がヒットしやすいのは事実である。Web2.0は今年に入ってから、いろんなサイトで話題になっていたし、知り合いからも聞いていたのだが、年齢をせいか、すんなりと頭に入らなかったのである。「Web2.0 book」はそんなときに頭をスッキリさせてくれた有り難い本である。

ベストセラーを見ると相変わらずダヴィンチ・コードとハリー・ポッターが売れているのがわかる。

ダヴィンチ・コードはハードカバーが出た頃に買って読んだ。当時この本は本屋では山積みになっていたし、Amazonでもよく売れていたから、文庫でもこれだけ売れているとすると著者は相当稼げただろう。この本のテーマであるキリスト教世界は日本人には馴染みが薄いので、個人的には聖書と死海文書の関連書籍を読んでからの方が「純粋な小説として」楽しめると思っている。トム・ハンクス主演の映画がもうすぐ公開されるようだが、最近はケーブルテレビや地上波のチャンネルで盛んにダヴィンチ関連の番組も放映されているから、見る前にお腹一杯になってしまう人も多いかもしれない。

Thursday, May 18, 2006

ショートボディライフのロングテールな瞬間(2)

Apple Macintosh LC IIという名機をご存じだろうか。 Macエバンジェリストには無視されたと記憶しているが、当時数十万円もしたカラーMacが手頃な値段で手に入るということに驚喜して思わず買ってしまったのである。今では信じられないが、モトローラの68030(32bit)、HDD標準装備、256色ディスプレイ、4MBメモリという仕様がとても魅力的だった。機種名のLCはLowcost Colorの略という、何とも悲哀感漂うストレートなものだ。でもLC IIとその後継のLC IIIは結構売れたから、ショートボディライフにきちっとはまっている。

使い始めてから1、2年たったある時、そのLC IIにTrue Colorを発色させるビデオボードが欲しくなった。LC IIは薄型で上位機種のボードは全く使えなかったうえ、LC IIIやその他の機種が続々出始めていて、LC IIのような型落ち機種向けの拡張ボードはほとんどなくなっていた。当時はインターネットにも有用なサイトがあまりなかったから、情報源はMac雑誌と秋葉原しかなく、雑誌広告に隅から隅まで目を通して性能比較をしたり、秋葉原を歩き回って店員を悩ませたりなどしながら、相当の時間をかけてようやく望みのボードを手に入れることができたのである。マザーボードと天板の間の隙間に押し込むような仕様で、ディスプレイを置いたら歪むんじゃないかと心配になったほどだが、一応問題なく動作した。一緒に買ったCD-ROMのイルカの動画を見ながら感動していたことが懐かしい。

今思えばとてもロングテールな瞬間だったような気がする。

ショートボディライフのロングテールな瞬間(1)

XMLコンセプトの素晴らしさに感動して以来、久しぶりに本物の手応えを感じるのが最近話題の”Web 2.0”である。 なぜならWWWの世界でこれができたらいいな、と思っていたことが見事なくらいに実現されているからである。RSS、Social Bookmark、Mashup、最近ではなんといってもAjax。そんなワクワクするWeb 2.0の世界で、唯一違和感を感じるのがロングテールである。
普段の生活を振り返ってみると、Web 2.0本を読みながらロングテールのビジネスモデルに感心する一方で、実際に買って楽しんでいるのはダヴィンチ・コードやロード・オブ・ザ・リングだったりする。あえて言うなら実にショートボディな生活を送っているということになる。昔はミーハーと呼ばれていた部類にあたるのかもしれない。
マイナーなモノを追いかけるほどの時間はない、何かを徹底して収集しようという気もない、みんなの話題についていきたいなど理由は様々だろうが、ショートボディライフを楽しんでいる人は意外に多いのではないだろうか。もしこういう人が多いとすると、ロングテールというのは、ITバブルの時に流行ったバナー広告のような流行モノのビジネスモデルに過ぎないのではないか、という疑問が湧いてきて頭を離れなくなってしまったのである。

そのようなわけで、自分のショートボディライフの中で、どれくらいロングテールな瞬間があったかを見つめ直すことで、ロングテールの将来性について勝手に考えてみようと思ったのである。

Wednesday, May 17, 2006

Blogはじめてみました

最近気になっていることなどを思いつくままと書いてみようと思います。何か思いついたら更新します。
”Fighting Ghost(戦闘幽霊)”とは、幽霊のようにゆらゆらとしている自分に喝を入れるために、戦闘妖精・雪風というお気に入りのSFの題名にちなんでつけたネームです。